ここにきて丹羽くんカムバ待望論
- Ctree
- 2023年9月26日
- 読了時間: 5分
アジア大会男子団体は、準々決勝で日本はイランにストレート負けをしてベスト8で終わった。
今日、女子の準決勝の放送を、TBSは当初から変更して、ゴールデン枠に入れた(録画だけど)。
ああ、ここ、日本男子が勝ち上がっていたら、ライブでゴールデンで流したのかもって悲しくなった。
負けたのが、韓国や台湾とかじゃなく、「イラン」っていうことで、反響がすごかった。
(アラミヤン兄弟は強いけど世間に知られてないし)
ネットは荒れていたけど、いつもと違って、本当に心配する声も見えた。
選手がどうこうの意見もあったし、監督の手腕への批判もあったし、協会主導の長い長い選考レースの弊害がこれだってのも多かった。
なかでも目立ったのは、水谷さんや丹羽くんがどんなにすごかったかという意見。
「水谷、監督になって」「丹羽もどってきてくれ」も相当数見た。
ここにきて、丹羽くんカムバ待望論をみるとは。
去年、丹羽くんがインフルエンザで欠場した世界選手権団体戦。
日本が準決勝で中国とイーブンに近い試合をしたとき
「日本は世代交代に成功した」っていうのがとびかっていた。
今回のようにメダルを逃すと(同じ月に連続)一気に評価が変わり、
「世代交代が早すぎた」「昔のメンバーはもっと層が厚かった」
っていう空気になる。
そんな、人の世の常だって、思う自分もいる。
昔のことはよく見えるんだよ、ノスタルジーだよと思う人もいるでしょう、
でも、私はただただ、
ただただね。。。
懐かしく思い出してしまった。
私の推し、さすがじゃん、っていう誇らしい思い出を。
団体戦でエースが負けてしまった後、丹羽くんが同じ相手にあっさり勝って、チームを勝利に導いた事を。
それも激闘とかじゃなく、拍子抜けするぐらいにストレートで勝ったりする。
淡々と、いつもどおり、戦略を実行していく。
それが日本代表を背負ってめちゃ緊張する場面の試合であろうが。
2018年 ワールドカップ団体戦 イングランド戦
エース起用のハリーは、ピッチフォードに0-3ストレートで敗れた。
まだ14歳、すごくうなだれていた。
「あの強い張本くんが敗れるなんて。日本ピンチ」
「ハリーが敗れてるんだから丹羽大丈夫か」
みたいな空気もあった。
でも丹羽くんはピッチフォードに3-0で勝ち、イングランドへの勝利を決めた。
この時、丹羽くんはリキむ様子がないどころか、第3ゲームは珍事件すら起きた(笑)
すごく有名だけど、ピッチフォードのスマッシュを、しゃがんでよけて、相手に1点献上した。
前代未聞のプレー。
実況アダムの「What’s⁇ KOKI NIWA!!!!!」という絶叫を添えて、珍場面プレー集の時に、絶対使われるヤツになってる(笑)
試合後のインタビュー
テレ東「張本選手がストレートで負けてしまって、自分の中で、絶対に負けられないというような気持ちがあったんでしょうか?」
丹羽「いやー特にないです。(ないんかい笑!)ラスト(5番)に張本がいるってことでー(のんき君)僕としては気持ちが楽でした。」
テレ東「試合中、しゃがむ場面もあったんですけど、あれは揺さぶりをかけていたんですか」
丹羽「いやー。(揺さぶりじゃないんかい笑!)顔に当たると怪我するとおもったんで、とっさにしゃがみました。(笑っとる)(お茶の間も笑うしかない)」
最後、和やかムードで終わるという不思議な試合でした。
ワールドカップなんだけどね(笑)
【テレ東インタビュー】チームワールドカップ2018 日本 vs イングランド・試合後コメント
そして、記憶も新しい
2021年 東京五輪 準々決勝スウェーデン戦
第二試合、この日エース使いだった水谷さんがファルクに負けた。
水谷さんがファルクに負けたのなんて見たことがない、動揺が走った。
水谷さんが負けた、どうしよう日本っていう空気の中
丹羽くんはファルクに3-0ストレートで勝ち、日本を準決勝に導いた。
第2ゲーム後半から、ファルクはフォアがはいらなくなった。
この時も、丹羽くんは淡々と戦略を実行している感じだった。
最後、勝った瞬間、声も出さずニコっと笑っただけ。
これがなかったら日本はメダルはとれなかった。
エースが負けた後の大勝負の場面で、淡々と試合に入れるっていうのはすごいことだって、当時も思ったけど、今、怖いぐらい痛感していて、推しを誇りに思っている。
いま、日本代表に丹羽くん待望論がでても、もう国際大会には出ることはない。
丹羽くんは日本代表を、強い後輩たちや、真晴さんなど五輪をねらっている先輩に託した。
「今まで3大会五輪に出て、ここ3大会は水谷さんと僕で2枠だったので、それが空きました。チャンスだから(皆さん)頑張ってほしいです。」とか平気で言う。
彼が一度決めたことを変えるはずがない。
決めたら潔いし、びっくりするほど執着もない。
もっとそのへんファジーでいいじゃん、ってファンの私は思う。
泣きたいぐらいだ。世界で戦う丹羽くんが好きすぎたので。
でも彼はぶれない。
今年見た、東京都荒川区の体育館での予選会ふたつ(社会人、全日本)
32面のコートの一番端っこで、丹羽くんは、いつものように淡々と試合をしていた。
隣の台との、仕切りもないコート。
カメラもない会場。
体を休める場もない。
リュックひとつ持って移動する。
審判の役割もある(笑)大会。
そんな場所で、いつものように集中し、戦略を練る。
それを実行に移す。
どこであっても変わらない。
正直、楽しんでいるな、これが心地いいんだろうな、とすら見えた。
丹羽くんは、どこが主戦場であっても、自分がいまその時にできることに、没頭できる人。
私は、
ああ丹羽くん、もったいないなあー、まだまだ世界でできるのに、とWTT見るたびに思ったり、
今回のようなカムバ待望論なんて読んじゃうと、ほらーっやっぱりそうじゃん、なんて思ったりする、
すでに500歩ぐらい、丹羽くんに置いて行かれているファンだ。
たぶんこのままずっと置いて行かれるのだろう。
そんで、その距離が縮まらないまま、丹羽くんがラケットを置く日まで、見続けるんだろう。
いま、世界で戦っている選手。
団体戦に強いと言われてる真晴、今までは、水谷さんや丹羽くんがいる中だったからこそ、のびのびやれたんじゃないかなという気すらしてる。
ハリーも、戸上くんも、やっぱ体調が戻ってないんじゃないか。
1年前の世界選手権はもっと勢いがあった。気力がみなぎっていた。
彼らがなぜ疲弊したのかは、言うまでもない。
ただ、このあとの個人戦で大活躍したらさ、
また世間の風はころっと変わるので。
この大会で変わらなくても、この先のWTTで大活躍したら、ね。
ころっと変わる。
君たちは若くして、それを知っているでしょう。
コメント