全日本とは 岸川さんの終わり方
- Ctree
- 2020年1月16日
- 読了時間: 3分
岸川さんが全日本を卒業した→
この淡々としたコメントが本当に好きだ。
「(全日本を振り返って)スッキリしています。悔いはありません。世界代表を引退したときとか、五輪に2回出て3回目に出られなかったりとか、いろいろな経験をしてきているので、全日本が最後というのはそこまで僕にとって大きいことではありません。 (岸川さんにとっての全日本とは)緊張感があってすごくいい大会。小学6年生で初めてヨーロッパ遠征に行って、そこから世界の選手を相手に戦ってきたという自信があるので、日本人同士で戦うのはあまり好きではなかったので、スッキリしています。」
大半を世界で戦い、ドイツで長くプレーしてきた岸川さんならではの、冷静なコメントで、メディアはきっと涙の全日本引退みたいな浪花節的なのを書きたかったのかもしれないけど、私は岸川さんのコメントはそこだよなあ、よくぞ言ってくれたなあと好感しかない。
丹羽くんも、どちらかというと岸川さんタイプだと思う。
全日本の大切さはよくわかっているけど、国際大会で結果を残してこそ、という気持ちが強いんじゃないかな。
岸川さんのファーストに行ってからの元気なプレーも、Tリーグファーストシーズンの、本気プレーも、とてもカッコよかった。
そんな岸川さんをもっと見たいと思う反面、指導する側となり、軸が変わってきて、するするっと切り替えていくのが、ほんとうにカッコいいよ。
まるで日常の次の動作にいくようにさ。

全日本が、必要以上に、聖なる大会として語られているのは、私はちょっといきすぎじゃないかなあと思うことがある。
水谷さんがV10を達成したってのは、インパクトが大きかったかもしれない。
今年もみまちゃんのV3とか、まあ、盛り上がっているよね。
でも、女子の馬場監督は7回?優勝しているとのこと、当時そんなに騒がれたかな?(その頃を知らないのでなんとも)
全日本は、日本一を決める、ジュニアからシニアまで、シングルスダブルス、混合まで、色々な勝負を見れる、ぜいたくな国内大会。
小中学生の活躍に未来のスター登場を感じ、ベテランの活躍に哀愁を感じ、とにかく様々な戦いを見ることができる。
そしてこの整然とした運営は、日本じゃなきゃ運営できないんじゃないかと思う、システマチックな美しさはあると思う。
なにより、国内での開催だから、NHKだけじゃなく民放も雑誌も新聞社も、すべて集まり、取材がしやすい。
だからネタもたくさん出てきて、連日ニュースになったり、Webニュースがにぎわったりする。
取材の中から色んなドラマをピックアップしてくれるのは嬉しい。
でも、でもね、私はやっぱ、このくらいの目線で、国際大会のほうも、盛り上げてほしいとか思っちゃうんです。
ワールドツアーやワールドカップ、世界卓球はテレ東独占なのかな、もったいない。
国際大会で活躍することは、ほんと難しいと思う、国内で活躍してる選手がワールドツアーで勝てないの見たりすると、しみじみ思う。
今年の大会で、前半でみまちゃんやハリーが苦戦している姿を見て、しょうがないよなと思う。
国内メインの選手と違って、海外で連戦する選手は、全日本への準備時間が圧倒的に少ない。
特に今年の12月は、グランドファイナル、暮れもギリギリまでTリーグ、世界選手権最終選考会とあわせてジャパントップ12。
全日本への調整時間は1週間とるのが精いっぱいだったのでは。
卓球台も違うし、今回はTSPボールで海外での試合と違うし、日本の気候も、普段日本にいない人たちだから、ボールの飛び方も違うだろう、繊細な競技だからこそ、いつもみたいに振っても入らなかったりするんだろう。
私は、全日本を見ていて楽しいのは、木曜日のお昼のジュニア決勝、混合決勝までだ。
スーパーシードが出てきてからは、楽しむという余裕はない。
そこからが、毎年毎年、重苦しい、なぜかいつも苦しいんだよ。
もちろん、推しが笑う姿を、見たいと願っている。
Comments