書いてもしょうがない事-丹羽くんの国際大会引退-
- Ctree
- 2022年11月10日
- 読了時間: 6分
更新日:2022年11月12日
11月8日に国際大会の引退を表明した丹羽くん
そのニュースから、たぶん、半年分ぐらい泣いた。
悔しいよ、悲しいよ、なんで丹羽くんなんだ。
私には、国際大会での丹羽くんへの思い入れが強すぎた。
丹羽くんのワールドツアーを、テレビ番組を見るより時間をさいてきた私には、ほぼ、生活そのものだった。
ふと、家にある卓球王国の、青森山田三羽烏の丹羽くん・町くん・𠮷田くんの対話が見たくなった。(2019年1月号)

今から4年前の丹羽くんはこんなことを言っていた。
丹羽「僕は東京オリンピックを目指しているけど、その次のオリンピックも考えていて、現役選手という意味ではきっと二人より長くやってると思う。・・・・この先みんなが引退していったら寂しくなる。だから二人には長く続けてほしい。」
東京の次も考えているって言ってたじゃん!!
そこでまた涙が出る。
丹羽「NTから外れるまでは世界を目指してやる。でも、来年NTを外れたら世界を目指すことができなくなるわけだから、そこで終わるかもしれない。」
町「KOKIの中での『現役』は世界を目指すってことなのか」
丹羽くんの中で、NTを外れる=世界を目指せなくなる
NTであるかどうか、すごく大事なファクターだとすると、今は苦手な選考会で決まっていくので、来年の世界卓球を勝ち取る自信がなかったのか?
NTを外れるんだったら、NTのまま終えようと思ったのかな。
このへんは、坂本さんと衝突したと思う。
おまえはまだ狙えるだろうと。今年も一歩一歩課題を進めてきて、ほんのちょっと前、9月の半ばまで、キレキレで手ごたえもあったのに。なぜ諦めるんだと。
IOCの基準は世界ランキング。日本の基準が認められると限らない。
お前はまだ全然狙える位置にいる。
丹羽「(丹羽選手は30歳を過ぎても世界をねらう?)全然やります。ティモは37歳だし。・・・でも、張本以外にも若手が育ってきて、勝てなくなったら、その時は仕方ないと思います。」
丹羽くんは30歳を超えても世界を狙うって言っていたのに。
またそこで涙が出る。
でも、若手に勝てなくなったら仕方ないとあっさり言う。
そうなんだよ、丹羽くんが時折見せる、この潔さが、私は怖かった。
まるで悟るように、執着せずに決めてしまうところが。
でもね、この4年前は、今起きていることが、全然、想定外だったから、こういうインタビューになるのも分かる。
このインタビューのあとの1年間、東京五輪選考レースが、ありえないほどきつかった。
心身ともにボロボロになった。
そもそも、コロナがおこるなんて。
五輪が延期になり、開催もできるかどうか、直前までわからなくて、相当心が疲弊した。
このあと、若手はすごく強い選手がたくさんでてきた。
(かといって皆が世界で勝ててるわけじゃないけどさ)
ITTFがWTTにほぼ乗っ取られるなんて思いもしなかった。
今までのポイントをいったんすべて失くす、とした。
自分が築き上げたポイントが無くなる。
丹羽くんは、このことにすごく失望したと別のインタビューで言っていた。
そして、WTTのツアーが、国で何名、みたいに人数制限がかかるなんて思いもしなかった。
丹羽くんが、日本代表を引退しても国際大会は出ようかな、なんて選択をすると、日本代表を狙ってる他の選手に、WTTのエントリー枠が回らない。
代表を狙わない自分が、狙っている人達の出場機会を減らす存在になっている。
そういうの、すごく気にしていたと思う。
丹羽くんはオリンピックに3回出て、2回メダルをとって、世界卓球も団体メダルを何度もとり、ダブルスでも2回銅メダルをとり、シングルスも他の日本選手よりいい成績だった。
丹羽くんは、すでに夢をかなえている。
まだ一度もかなえていない選手とそこが違う。
そして、パリ五輪への日本独自の基準。
苦手な選考会方式。
丹羽くんは昔から同士討ちとなる選考会や全日本が苦手だった。
Tリーグにまでポイント制。
ほんとに、すべてシナリオがあるかのごとく、丹羽くんが苦手な方向に向かって、システムができていった。
そのたびに、ファンである私は、見ていて苦しかったよ。
丹羽くんに不利な方に転ぶじゃん、なんなの、まるで追い出すみたいに?やめてよ。
大事な人なんだよ。かれは日本卓球界にも、世界卓球界にも、必要なんだよ。
もう、区切りをつけたくなったのかな。
それでも、もし、今回の世界選手権に出て活躍していたら、全然違った結果になった気もする。
悔しすぎる。
インフルエンザ
丹羽くんらしくない毎週試合というスケジュールを組んで、そのあげく、おそらく外国でインフルエンザをもらってしまったのだろうか。
日本ではまだ今年は予防接種が始まっていない時期で、コロナは防ぐことができても、インフルは無理だった。
そのスケジュールを後悔しているだろうか。
仕方ない、と思えただろうか。わからない。
それが自分の運命だって、思っただろうか。
そして、水谷さん以外には、卓球選手で、今回のことにコメントする選手がいない。
まだ、現役を引退するわけじゃないし、対戦することもあるだろうからし・・・コメントの残す必要もないかな。
同世代の町くんや𠮷田くん、どう思った?
先輩の神さん、上田さん、健太さん、
後輩の酒井くん、森薗くん、どう思った?
でもこの人たちは、たぶん、丹羽くんの肩に、ポンと手を置くだけかもね、それで通じ合うのだろうね。
五輪選考レースに参加しているメンバーが、丹羽くんの国際大会引退についてコメントすることはあるかもしれないけど、いま、そんなに聞きたいと思わない。
虚しいんだ、たとえ誉め言葉がちりばめてあっても。
WTTのSNSでは海外のたくさんのファンが嘆いていた。
これが、一番泣いてしまう。
いい思い出をありがとう、ってコメントも多く見ちゃって・・・・
丹羽くんが思い出になるなんていやだ。
丹羽くん、国際大会をやめないで。
さみしいよ。つらいよ。くやしいよ。
そう、わかってる。
いまここに書いてきてることは、書いたってどうしようもないこと。
過去を変えることはできない。
人も変えることもできない。
そもそも、丹羽くんのインタビューの言葉は丹羽くんのものだけど、そこから、彼はこんな気持ちだったのかなって書くのは、完全に私の妄想だ。
丹羽孝希という人を知りもしないくせに、勝手に自分の心を投影してるだけなんじゃないか。
でも、それは、もしかすると、アイドル、っていう存在ってことなのかもしれない。
許してくれ、丹羽くん。
あなたは、アイドルであり、ヒーローなんだよ。
いまは、彼は決断した、っていう事実が残るだけだ。
でも美里さんが
「これからの孝希も楽しみです。」とおっしゃっていた。
私はそこにすごく希望を感じる。
美里さんのいうことって、いつもその通りになるんだもん。
丹羽くん、健太さんみたいになってほしいな。
国際大会を引退してから、さらに強くなった。
(失礼を言えば、今の健太さんがこの間の世界卓球の中国戦に出ていたら、日本は中国に勝ったのではないかとすら思う。)
丹羽くんも、国内に集中することで、すっきりするかな。
V22は、まだ使いこなしが難しいようにも見えるけど。。。合ってくるといいね。
日々の練習はできているかな。
充実しているといいな。
書いてしょうがないことをぐだぐだ書いたけど、そのあと少し、上を見上げることができる。
昇華の作業、なんだよね。たぶん。
まだ、何回か、するだろうけどね(笑)
しばらく、泣きもするだろうけどね。
夢中で応援してきたんだ。
7年間という月日を。
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